藤が丘校のブログ
2022/07/30
名東区・守山区・長久手市・尾張旭市の皆様こんにちは。
清水屋藤が丘店3Fにある学習塾、ナビ個別指導学院藤が丘校です。
タイトルの言葉、中3生の皆さんは見覚えがあるでしょうか。
光村図書の国語の教科書に載っている、『論語』の一節ですね。
教わるだけではなく、それを自分の考えに落とし込まなければ身につくことは無い、という部分です。
夏期講習前に実施した、通知表点検でのお話です。
その生徒、仮にAくんは、元々「自分で考える」というのがすごく苦手な子でした。
根がまじめなので、反復学習のおかげで一問一答形式の問題なら大体全部正解できるものの、
理由付けや自分で考える作業を疎かにしがちなので、記述や応用問題になると途端に手が出なくなる、というタイプ。
Aくんは当初、「どうすればよいか?」という答えをかなり欲しがりました。
正しい答えを知りたいと思うことはもちろん悪いことではないのですが、
問題なのは、自分なりの考え方を整理する時間が無いように見えたことです。
そこで、その質問が出るたびに、「自分ではどう思う?」ということを聞き返していたのですが、
その甲斐あってか、近頃は「自分ではこう思うが、先生はどうか?」と質問してくれることが増えてきました。
そういう取り組みが学校生活にも反映されているようで、1学期の内申点は旧学年までより大きく向上。
2年生までだとA評価がつかずに苦しんでいた「思考・判断・表現」の項目も、得意科目はしっかりA評価がついていました。
ただ、数字的な向上以上に、本人の取り組み方が「漠然と答えを求める」のではなく、
「自分で筋道立てて考えようとする」方向に変化してきてくれたことを嬉しく思いました。
実際、通知表確認後の二者面談でも、
「自分ではこの科目をこのように頑張れば2学期はもっと伸びると思う」という、本人なりの分析を話してくれました。
二言三言自分から付け加えはしましたが、大筋では素晴らしい反省・分析の仕方でした。
当たり前ですが、自分の頭で考える、というのは難しいことです。
それだけ負荷もかかるし、答えが見つけにくい場合もありますから、正しい答えを誰かに教えてほしくなる。
一方で、周囲の言うことがいつも正しいとは限りません。
ただ言われたことを鵜呑みにする、というのではなく、自分で吟味することは不可欠です。
中学校生活は、勉強を通して「自分なりに考えて取り組む」練習をしているのだと思うと良いかもしれませんね。