藤が丘校のブログ
2023/05/28
名東区・守山区・長久手市・尾張旭市の皆様こんにちは。
清水屋藤が丘店3Fにある学習塾、ナビ個別指導学院藤が丘校です。
「学問に王道なし」。
古代ギリシアの数学者、ユークリッドの言葉です。
この場合の"王道"は"権力者のために整備された平坦な道"という意味で、つまり"近道"のことです。
(王道には"物事が本来進んでいくべき正しい方向"という意味もありますから、難しいですね。)
「下学して上達す」という言葉もあります。
こちらは古代中国の思想家、孔子の言葉ですが、まあ、大体同じ意味です。
さて、生徒・保護者の方はもちろん、我々講師の側にも、
「学習塾というのは、楽に勉強する方法を教える場所だ」
と考える方はいらっしゃると思いますが、
個人的には、これは正しくないと思っています。
そもそも自分自身が楽をする方法なんて全然教えていない、
というのもありますが(それはそれで問題ですが)、
楽な方法で手に入るもの・身に着くものというのは、
やはり楽をしたことに相応のものであることがほとんどでしょう。
しかも、一度でも近道を通ってしまうと、
険しい道を歩く体力はみるみるうちに失われてしまう。
一日休むと取り返すのには三日かかる、とスポーツなんかでもいわれますよね。
これではますます近道を求めるばかりです。
手あかのついた表現ですが、学問を身に付けるのに楽をする方法はない、ということです。
別に苦しむ必要はありませんが、楽に出来るようになる必殺技のような都合の良いものは、
やはり基本的には無いものとして考えねばならないでしょう。
かといって、険しい道を前にして、子どもたちをそのまま進ませるのも忍びないです。
装備や事前知識のないまま入山すれば、遭難に一直線ですからね。
ということは、結局、我々が子どもたちに教えねばならないのは、
「近道」ではなく「険しい道の歩み方」だと言えそうです。
その為に体力をつけさせるのが日々の指導な訳ですね。
すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる。
長く役に立つものを手に入れるためには、相応の時間と手間が必要になる。
願わくば、子どもたちには後者を身に付けるための努力をさせたいですね。