水戸校のブログ

動機とやる気

2019/10/31

水戸市・茨城町の皆さん、こんにちは!

ナビ個別指導学院 水戸校です。

 

これまでも、これからも、中々尽きない悩みがございます。
それがこの動機とやる気の問題です。

例えば、「テストが近い」これが勉強をやる必要性です。
つまり動機です。
動くきっかけとでも思って頂ければ良いと思います。

次に「テスト勉強をしよう」これがやる気です。
実際に行動する為の心の動きです。

しかし、この「動機」があっても「やる気」が起きない
というお子様が中々大変でございます。
要は、自分が「動機」と思う事があっても、
そのお子様には「動機」と感じられない、
というケースだったり、
「動機」と認識していても「やる気」は出ない。
というケースだからです。

多い状況として「勉強」に比重を置いていないケース
が一番多いかと思われます。

例えばスポーツ選手になりたいお子様のケースです。

仮にプロ野球選手になりたい!
というお子様がそのスポーツだけ上手ければ良い。
という考え方でいるケースです。

確かに夢のある職業です。
ただ、その職業になれる方は
同世代の野球部員の中の1000人に1人か2人、
と言うぐらいの割合です。
地区予選があって甲子園があって、
でも甲子園出場していてもプロになれるわけではありません。

イメージとして高卒で指名を目標とします。
仮に計算しやすく50校として、
登録選手が18人なので約900名が
毎年甲子園に出場してくる選手です。

ではドラフト指名される選手の数は?
となりますと毎年120名以内となっています。

この120名は大学生も社会人野球の選手も含まれます。
割合としては高校生4割程度、大学・社会人で6割です。

ポジションでは半数が投手を指名しています。
それだけ故障が多いと言う事とローテーションを
組んでいくには人数が必要と言う事なのでしょう。

つまり、野手でプロ入りを目指すには
高卒の段階でトップ20名の中に入ると言う事。

同世代の中で日本代表に入るイメージと言う事でしょうか?
投手の場合はそれよりやや入りやすいのでしょうが、
まず投手になれるかどうかと言うのが大きな問題。

確率の話ですとぼんやりしますが、
こうして具体的に状況を考えるとかなり厳しい関門ばかりです。

もし、このトップ20人に入れなかったとして、
勉強をしていなかったらどうなるのか?
野球を生業として生活することしか頭に無ければ、
大学進学は?就職は?と言う事になるでしょう。

それ以外にも怪我をしたらどうしよう。
等の選手生命が危ぶまれる可能性だってあります。
 

いくら高校大学と脚光を浴びていても
途中で肘の故障でピッチャーを続けられなくなって
運動部を止めることになった、
野球を続けられなくなったという者もいます。
スポーツにはメリット以外にもリスクだってあります。

そうした「最悪」を想定した場合、
速やかに勉強で身を立てる方向に移れる準備、
そういうものがあってもいいと思います。


と、こうした言い方ではスポーツなんか止めて
勉強に集中しましょう!
みたいな意見に思われるかもしれませんが、
そうではございません。

勉強も両立してください。
というだけです。
勉強だけでもだめです。
全国的な目で見たら国立等の一部の学校の中学受験では
試験科目に体育があります。
勉強だけでは合格はできません。

文武両道。
ある程度では有りますが、運動も勉強も出来る。
そういう人になるために勉強にも割り振るべきなのです。


さて、話が脱線してしまいましたが、
やらなければいけない状況に有ってもやらない。
それはその状況をキチンと認識していないから。
という原因があります。

テストを「動機」として捉えられたとしても
「やる気」が引き出されない理由としては
盲目的に他の一つを見つめているから。
と言うのが大きいのではないかと思います。

 

今回はスポーツを例に挙げましたが、
「ゲーム」「YOUTUBE」「漫画」「アニメ」
魅力的な世界は山ほど世の中に溢れていて、
それが簡単に手が届く世の中でもあります。

そうした世界に目を向けて、そこから目を離せなくなった、
そうした場合に他の物の価値が一等も二等も下がる。
そうして優先順位が下がり、
一般的には「動機」として思われることでも
「認識」できても「行動」出来ないケースに繋がります。

しかし、そうしたお子様に無理に言っても無駄です。
逆効果とまでは言いませんが、ほぼ効果はないでしょう。

何故ならその言葉の効果も「優先順位」が下がっていて、
価値がなくなってしまっているからです。

その人にとって価値のあるもの、
そうした場所と勉強を結びつける事が出来れば、
もしかしたら「やる気」に繋がるかもしれません。

 

昔の生徒で「恋愛至上主義」的なお子様については、

好きな子と同じ学校に行きたい!という気持ちで
猛勉強をして同じ学校に行った猛者もいました。

因みにすぐに振られて学校に行き辛いという、
なんともな結果でしたが、その頑張りはすさまじく
それこそ映画やドラマになってもいいかも?
と言うぐらいの成績の急上昇でした。

学年ビリから3番目が学年上位に入る怒涛の追い上げ、
ちょっと本気の追い込みという凄さを見た気がします。


我々大人が考える事は「合理的」です。
しかし、お子様の考え方に「合理性」を求めても
その「論理的な思考」がまだ出来ないので難しいのです。

合理的でない考え方をテスト前に見せられると、
どうしても「イライラ」してしまったり、
何でやらないの?何で出来ないの?
という疑問が出てきて更にイライラが募ってしまいます。

そういう時こそ「動機」と「やる気」に着目して、
どちらが足りていないのか、何であれば「やる気がある」のか、
その「やる気のあること」と勉強を如何にして結びつけるか。

そうしたことに意識を割いて頂ければと思います。

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