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連立方程式の解き方(中学生向け)

2022/06/25

連立方程式の解き方(中学生向け)

連立方程式の基本的な解き方

1年生でで文字式・方程式を解けるようになったものの、中学2年生で習う連立方程式でつまづいた方も多いのではないでしょうか?

連立方程式が今まで見てきた方程式と異なる点は、文字が1種類ではなく2種類あることです。

文字が1種類だけのときは、解きたい文字を含む項を左辺に、定数(数字)を右辺に移項して解くことができました。

例1)

2x + 2 = x - 1

2x - x = -1 -2

x = -3

しかし、もしも1つの方程式の中に文字が2種類 (高校以上では2種類以上)含まれている場合は、1つの式だけで2種類の文字について解くことはできません。

例2)

x + y = 3

x = -y +3

上の例では、xを求めようと思っても右辺にもう一つの文字yが残るため、xについて解くことができません。yについても同様です。

しかし、2種類の文字を含む式が2つあればどうでしょうか?

例3)

x + y = 3

x + 2y = 0

例2)では、ある文字について解こうとしても、もう一方の文字も残ってしまうため解くことができませんでした。

ということは、もう片方の文字がいなくなってくれればようさそうです!

例3)の上の式から下の式を引いてみましょう。そうすると、

(x + y) - (x + 2y) = 3 - 0

x - x + y - 2y = 3

-y = 3

y = -3

xが見事に消えてくれて、yについて解くことができました!このように文字を消去するためには、2つの式でどちらかの文字の係数の絶対値(符号を無視した係数の数字の部分)が等しくなっていればよいです。

xについて解くためには、今求めたyを例3)のどちらかの式に『代入』すればOKです。

もう一つの例を見ておきましょう。

例4)

6x - y = 3

4x + y = 7

今回はyの係数の絶対値が等しいので、どうやらyを消去することができそうです。

注意が必要なのは、2つの式でyの項の符号が異なっていることです。消去するためには、2つの式を足してあげればよいです。

(6x - y) + (4x + y) = 3 + 7

6x + 4x -y +y = 10

10x = 10

x = 1

もともとの式の1つに x の値を『代入』して、

4× 1 + y = 7

4 + y = 7

y = 7 - 4

y = 3

今回も2つの文字について求めることができました。このように2つの式を足したり引いたりして解く方法を『加減法』と呼びます。

では、文字の係数の絶対値が異なるときはどうすればよいでしょうか?

例5)

3x + 2y = 2 ・・・①

6x + 3y = 6 ・・・②

このような場合でも、片方の文字を消去するという目的は同じです。方程式の両辺を定数倍しても等式は成り立つわけなので、2つの式である文字の係数の絶対値が等しくなるように式の両辺に何か欠けてあげましょう。

例えば、例5)では①の式の 3x を2倍して 6x になってくれれば、もう一つの式②の x の項と係数の絶対値が等しくなりそうです。

(3x +2y)×2 = 2×2

6x + 4y = 4 ・・・③

この式を③とすれば、例5)の連立方程式は

6x + 4y = 4 ・・・③

6x + 3y = 6 ・・・②

となり、例3)や例4)と同じように解くことができます。

③ - ② を解くと、

(6x + 4y) - (6x + 3y) = 4 - 6 ・・・②

6x - 6x +4y - 3y = -2

y = -2

①に y を代入して、

3x + 2×(-2) = 2

3x -4 = 2

3x = 2 + 4

3x = 6

x = 2

とx, yについて解くことができます。yを①に代入したのは、一番計算が簡単そうだったためです。一方の文字を代入する式はどれを選んでもかまいません。

さらに次のような場合を考えてみましょう。

例6)

x = y + 2 ・・・①

2x - 3y = 9   ・・・②

この場合も『加減法』によって解くことはできますが、申し越し簡単に解く方法があるかもしれません。

①式が x = ~ の形になっているので、①式の右辺 (y + 2) を②式の x に代入してみます。

2x - 3y = 9

2(y + 2) - 3y = 9

2y + 4 - 3y = 9

-y = 9 - 4

-y = 5

y = -5

y を①式に代入して

x = y + 2

x = -5 + 2

x = -3

このように片方の文字をもう一方の式に代入して連立方程式を解く方法を『代入法』といいます。

例6)も加減法によって解くことはできますが、①式の y を左辺に移項したり係数をそろえたりしなければならないため少し面倒です。

『加減法』によって解くのか『代入法』によって解くのかは連立方程式のどちらかの式がx = ~ や y = ~ の形になっているかで判断しましょう。

これまで見てきたように、ひとつの式に2つの文字が含まれているときは連立方程式によって解くことができることや、連立方程式を解くためには片方の文字を消去すれば解けることを確認してきました。

連立方程式の解き方については理解できましたか?スラスラ解けるようになるまで、たくさん問題を解いて練習しましょう!

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