電車が停まらない桜井駅

西大路・下京区・南区・右京区の皆さん、こんにちは！
教室長の松田です。


月曜日、実家に帰るついでに、大阪の島本町にある
桜井駅に寄りました。
桜井駅と言っても電車の駅ではありません。
鎌倉時代後期、幕府を後醍醐天皇と共に滅ぼした楠木正成。
その後、仲間であった足利尊氏とたもとを分かち、敵対します。
正成が尊氏と戦うべく、湊川に向かう途中、
息子の正行を河内に帰すために、別れたと言われる場所です。
不利な戦いである事から己の死を悟り、後の事を息子に託す正成。
その別れの舞台が桜井駅です。


桜井駅はJR京都線の島本駅の傍らに有ります。
静かな公園で人の姿はほとんど見られません。
天皇に忠義を尽くしたことから、正成は
戦前は日本史のスーパースターでした。

その事を象徴するかのように、桜井駅には
東郷平八郎・乃木希典・明治天皇・パークス・大隈重信
といった明治の偉人達が、石碑や手植えの松等を残しています。

戦後、正成は天皇賛美に繋がるとの理由で、
歴史の表舞台から姿を消します。

小さな公園にいくつもの石碑や銅像が並ぶ桜井駅。
そこに歴史の捉え方の変遷を見るようでした。


歴史はその時々の政治や世相によって、評価が変わって行きます。
様々な立場から歴史を見ることが出来れば、より理解が深まります。

歴史の勉強が、ちょっぴり楽しくなるかもしれませんね。

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