計算や語句の穴埋め、単語、漢字など一問一答形式は出来るけれど、学年が上がるにつれ、文章として書かれたものから式を立てたり、文で説明したりするのが苦手な方が増えてきます。
そういった方の特徴の一部分ではありますが気づいた点を書きたいと思います。
特徴①
自分の考えを言葉にして言わない、言うのが苦手。
特徴②
自分から話すけれど語彙のレパートリーが少なく同じ言葉を多用する。
特徴③
分からない事を掘り下げて考えるのを面倒がる
どうでしょうか?
そして、またこういった力は同世代の子達の中だけでは磨きにくいものです。
何故なら価値観が似ていたり、昔からの付き合いだったりで①②③のスキルを磨かなくても意思の疎通が出来るからです。
また、周りの方々がその子の思っている事を察して答えてあげたり、世話を焼いていたりする場合なども同様です。
確かに年齢に応じて発言のサポートをしてあげる事は大切です。
しかし基本は自分の考えを自分でまとめて、それを相手に伝える事です。
これが身についているかどうかで勉強にも影響が出ると考えます。
私の指導経験からですが、自分の考えを誰が聞いても分かる様に言語化する経験が少ないと文章問題が苦手になる傾向があるように見受けられます。
何故なら、文章題を解く為には『文章に書かれている事を自分の言葉に変換する=理解する』その上で式を立てて解いたり、書いたりしなければならないからです。
では、どうしたらその力は養われるのでしょうか?
それは普段の何気ない会話にヒントがあると考えます。
具体的に言うと相手(子供)の考えを否定しない、論評しながら聞かない事です。
人は相手の話を聞きながら、その話の内容を評価し、自分の意見をいつ言おうかとタイミングをうかがっている場合があります。
誰だって自分の意見を否定されたり、それは良い・悪いなどと論評されたりすればそれだけで話す気が失せてしまいますよね?
(最初からそれを希望していれば別ですが...)
大切なのは、評価しながら聞くのでは無く、何故相手がそう考えたかを掘り下げて良く聞く事です。
いわゆる傾聴です。
そうすると、話し手はのびのびと自分の意見が話せます。
そういった会話経験の中で自分の考えを整理し上手に伝える力が養われてゆくのではないでしょうか?
ナビでは私はそれに気をつけています。
本を読んでも、語彙力はつきますが今の世の中、もっと楽で楽しい事はたくさんあります。それに自分が読みたいと思わなければ周りがいくら言っても読むものではありません。
だからこそ、普段の会話がとても大切になってくるのではないかと私は考えます。