行田校のブログ

誕生日のパラドックス

2016/11/04

こんにちは、ナビ行田校の日吉です。

生徒さんが誕生日のときは,それぞれプレゼントはご用意できませんが,せめて声をかけたい!
なのでみなさんの誕生日を把握するために一覧を貼っています。

その一覧を見ていると,同じ誕生日の子が何組もいることに気づきます。

ここでふと思いました! (ふつうは思わないか...)

同じ誕生日の子が少なくとも1組出てくる確率ってどれくらいなんだろう?

実際に計算してみると分かりますが,思っているよりも確率は高いです。

今回は,生徒の人数が30人のクラスで同じ誕生日の子が少なくとも1組出てくる確率はいくつかを求めます。
ただし,どの生徒も何日に生まれるかは同様に確からしいとし,また,うるう年(2月29日)は除き
1年=365日とします。


それではさっそく計算していきましょう。
"少なくとも~" となっている場合は,余事象の確率を考えるといいです。つまり,


求める確率 = 1 - (同じ誕生日の子が1組も出てこない確率)

となります。

確率の基本公式は覚えていますか?
中2の最後の方に習いますね。

同じ誕生日の子が1組も出てこない場合の数 / 起こりうるすべての場合の数

で考えます。

※分数が見えづらくてすみません。
分子 / 分母

とお考え下さい。


①起こりうるすべての場合の数

30人それぞれ365通りの誕生日が考えられます。
なので,365×365×365×・・・×365
と365を30回かけます。
つまり,36530通り です。



②同じ誕生日の子が1組も出てこない場合の数

この場合の数は以下のように考えましょう。
箱の中に,365枚のカードが入っていて,1月1日から12月31日までの日にちが1枚ずつ書かれています。
30人の生徒が順番にこのカードを引いていくとき,全部で何通りの結果が得られるか。
ただし,引いたカードは元に戻しません。


1番目の生徒は365通りの結果が考えられます。
ところが次の2番目の生徒は,1番目の人が1枚引いてしまっているので364通りの中からの選択になります。

以下同様に,
3番目の生徒は363通り
4番目の生徒は362通り
・・・・・・・
29番目の生徒は337通り
30番目の生徒は336通り

となります。なので場合の数は

365×364×363×362×・・・×337×336 通り です。

計算はコンピュータに任せます。


さて,①と②で得た値を,上の求める確率の式にあてはめます。
結果はいくつになるでしょう?

答えは・・・約0.706です。

百分率で表すと,70.6%です。

なんと30人で70パーセントを超えてしまうんですよ!
意外だと思いませんか?

同じ誕生日の人がいると,すごいな!って思うのですが,
実際に確率を計算してみると思ったより高いんですね。

では人数がもっと増えるとどうなるでしょうか?
そこで, "人数" と "誕生日が重なる確率" の関係をグラフに表しました。
画像をご覧ください。
70人以上になるとほぼ100%になることが分かりますね。

他にも日常で起こる確率を計算してみると面白いことが分かるかもしれません。
興味を持ちましたら実践してみてくださいね!

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