川越中央校のブログ
2023/12/08
ナビ個別指導学院のブログをご覧いただきありがとうございます。
教室長の杉山です。
本日は国語の話題です。
先日PISA学力調査2022の結果が公表され、課題となっていた「読解力」の順位が前回の15位から3位にジャンプアップした、という報道がありました。
先生という仕事をしていると「読解力」という言葉を頻繁に耳にしますし、自分でもよく使っています。ただこの「読解力」がいったい何なのかについてはあまり突っ込んだ話にはならず、なんとなく「国語の出来が良くない=読解力がない」ことになりがちです。
「読解力」そのものの議論はややこしいのですが、少なくとも上述のPISA学力調査における「読解力」は狙いがはっきりしています。
NHKのニュース記事によると以下の通り。
「今回出された読解力の問題では、ある商品について、販売元の企業とオンライン雑誌という異なる立場から発信された文章が課題文として示されました。
そこから必要な情報を探し出して答える問題や、信憑性を評価したうえで自分ならどう対処するか根拠を示して説明する記述問題などが出されました」(子どもの国際学力調査 日本は順位上昇 世界トップレベルに)
つまり「出題者が求める情報を的確に探し出し、出題者の意図を汲んでそれに応える」能力ということのようです。
ちなみにこの調査に参加している国はOECD(経済協力開発機構)に加盟している国ですから、経済的側面から教育をとらえようとするとこういう順位になるよ、というものになりますので、たとえば小説の登場人物の心情理解にはあまり関心がなさそうです。
しかしながらこの調査は日本の教育方針に影響を及ぼしていて、数年前の調査で順位が大きく下落した際にはPISAショックとして大きく報道され、ゆとり教育が見直されるきっかけとなりました。
さて、多くの情報から必要な情報を的確に取得する能力を身につけるという目標はすでに日本の学校教育に組み込まれていて、大学入学共通テストの初年度からの英語リーディングに反映されています。
そして現在の高校2年生以下のいわゆる新課程の国語科には「論理国語」という単元が設定されています。
先月、その新課程の生徒向けの大学入学共通テストの試行問題が公開され、ついに国語にこの能力を測るテストが導入される見込みとなりました。
画像はあらたに国語の共通テストの大問3として挿入される問題の一部です。資料が横書きになっていることにまず驚きですが、恐るべきことに配点が20点の大問で16ページ分あります。丁寧に読み解いていくことをまったく想定していません。論理の展開の定石を踏まえたうえで、必要な情報がどのあたりに登場しそうかを推定しながら読んでいくアプローチが要求されます。
図やグラフを用いた硬い文章の内容を理解することだけが「読解力」でないことは確かですが、たとえば説明書や契約書をきちんと読むことが出来る能力を学校教育で身につけることが出来るというのであればそれはそれで歓迎すべきことなのかと思います。
自分も含めて保護者の方の学生時代の学びとは隔世の感を強く感じている今日この頃です。
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