鶴ヶ島校のブログ

「魅力ある県立高校づくり第2期実施方策」へのコメントを見て

2022/10/28

ナビ個別指導学院鶴ヶ島校のブログをご覧いただきありがとうございます。

教室長の杉山です。

10月27日に「魅力ある県立高校づくり第2期実施方策」に関するパブリックコメントへの回答が公表されました。

といっても「なんじゃそりゃ?」という方もいらっしゃると思いますのでかいつまんで説明します。

端的に言ってしまうと埼玉県立高校の統廃合についての施策があって、その発表に対するコメントを公表しましたよというものです。
今回の実施方策で統合が公表されているのは下記の通りです。
・和光国際高校と和光高校
・岩槻高校と岩槻北陵高校
・秩父高校と皆野高校
・越生高校と鳩山高校
・八潮南高校と八潮高校
・大宮工業高校と浦和工業高校

ちなみに「第2期」とあることから分かる通り「第1期」もあって、そこで統合されることが決まったのは下記の通りでした。
・児玉高校と児玉白楊高校
・飯能高校と飯能南高校

第1期で統合された新校については現在の中3生から募集開始となっているので志望校に入っている生徒がいると思います。

第2期で統合される新校については令和8年度開校予定ですので現在の小学校6年生が1期生となります。
ただし上記の「〇〇高校と△△高校」の前と後の並びにはきちんと理由があって、前に並んでいる「〇〇高校」の方は令和7年度まで生徒募集をするのに対して、後の「△△高校」の生徒募集は令和5年度までとなっており、「統合」とは言っているものの実質的には廃校と同じ意味になっています。

リンク中のパブリックコメントにすべて目を通しましたが「和光国際高校と和光高校」「秩父高校と皆野高校」については特に多くの意見が寄せられていました。
前者については目標となる偏差値や校風が違いすぎる点で、後者についてはやはり偏差値の差もさることながら皆野町から高校がなくなってしまうことが挙げられていました。
また、通級指導を実施している高校が統廃合予定の高校に多く含まれている(埼玉県立高校で通級指導をしているのは八潮南 鳩山 新座 皆野 上尾橘 川越初雁 の6校)ことも疑問視されています。

ネガティブな意見が多かった中で比較的前向きな意見があったのが「越生高校と鳩山高校」について。
そもそもこの「魅力ある県立高校づくり」という施策は、県立高校ではあるけれども他の学校にはないような独自色を打ち出すことが目的とされていて、この2校の統合で狙いになっている特色は「アニメーション・美術分野で活躍できる人材を育成する高校」となっており、現場で進路指導に携わる人間からすると「受けの良さそうな特色だな」というのが率直なところ。
「県内にあるアニメーションスタジオなどの外部機関との連携を通して」教育活動を展開するとのことですが、西部線沿線に多くあるアニメ関連会社と連携をするようだとなかなか面白いことになりそうです。

かつて埼玉県では「21世紀いきいきハイスクール推進計画」で相当数の高校が統廃合されましたが、上に挙げた高校以外でも生徒募集に苦戦している県立高校はまだまだ存在します。
多様化する進学ニーズと少子化の影響は今後も加速していくと思いますので教育関係者としては引き続きアンテナを張り続ける必要がありそうです。

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