御殿場校のブログ
2024/11/02
中学一年のころ、本当に一生懸命頑張っているのに
なかなか点数に反映しないクラスメイトがいました。
特に仲がいいわけではないけれど、テスト前ではない休み時間も
問題を解いている、有名な進学塾にも行っているし「超」がつく
まじめな子。
でもテストが返却されるときにたまに担当の先生が点数順に
返すのだけれど、なぜかいつも低い点数の様子。
それも後ろから〇番みたいな感じ。
二年生はクラスが分かれてまた三年生でも一緒になりました。
点数順に返されるときに見ているとほんの少しだけ順位が上がったように感じましたが、
よく見るとほかの生徒が三年生になって下がったという印象でした。
そして夏休み前、短縮授業だったか行事の前で自習の時間が
何時間かあった時にその子の学習ノートが見えて衝撃を受けました。
間違えた問題をやり直している、というか練習しているノートに
「-5、-5、-5、-5、-5」
「16、16、16、16、16」
それを見て「あぁ、勉強していると思ってたけど勉強の振りをしていたんだ。」
と思いました。
でもそれは間違いで本人はいたってまじめだったんです。
今思えばおうちの方は忙しく、子どもの様子は見たくても見られなかったんでしょう。
進学塾も当時の集団スタイルだったので子どもたちがどのように勉強しているのか
把握していなかった様子。
「-5」や「16」は本人が一生懸命覚えようとした答えだったんです。
嘘みたいですよね。当時は昭和でしたが彼女の意味のない無駄な努力に
大人は誰も気づいていなかったんです。
でもそのようなタイプの学習をしている子は今でも割と多く見かけます。
教科によってはそのような学習が大切な場合もあると思います。
でも最近の多くの問題は思考力を問う問題。暗記では対応できません。
基礎知識は覚えてそれを活用できる力を身につけていかないといけませんね。
今何が必要か、どのような学習が効果的かは個々の状態によるものが大きいです。
だからこそ一人ひとりを見る、そして次に何をするべきか考える。
当時を思い出すと今でもそれまで気づかなかった自分が何か大きな罪を犯したような
そんな気持ちになります。
だから自習室にいる子を見るとふらっと近寄って行ってしまいます。
決して邪魔をするつもりはないです。不安で見に行ってしまうんです。
だから困っていたら相談してくださいね。
私も見つけられるように様子を見に行きます。